ギフトのルール
以前ギフトの会社を経営していたことがあり、そのときは年がら年中、いつ誰が何を誰にいくらくらいの予算で贈るか、ギフトコミュニケーションにおける課題をどう解決しようか、というようなことを考えていた。
当たり前だが、ギフトに正解はない。有名ブランド品をありがたがる人もいれば、モノはもう要らないから止めてくれという人もいる。高価かどうか、というのも人によって捉え方がまったく違う。
ただシンプルかつ決定的な「ギフトのルール」は、名前も顔を思い出せないような人からのプレゼントは鬱陶しいだけで、快く思っていない人からのプレゼントはまったく嬉しくない、というそれだけのことである。だから大切なのは、何を贈るかではなく、相手と望ましい信頼関係が築けているかどうかだけだという、身も蓋もないことになる。
昨日は母の日の週末なので、The Little Shop of Flowersで芍薬と、ファーマーズマーケットでOmeFarmの蜂蜜を買って、届けに行った。母はヨーグルトに蜂蜜をかけて食べるのが好きらしい。よかった。
母は、ワイドショーで仕入れた変異株情報を、速報かつ脅迫じみた文面で我々家族にいつも警告しながら伝えてくる。ちょっと疲れる。
ただ、いままでの人生を思い出しながら、最近は母の言うことをちゃんと聞くようにしようと思った。母の言うことは、全部ではないけれども、しばしば大切な真実が潜んでいると思うからである。