コンフォートゾーンを抜け出よう?
2012年の夏からはじまったMBA留学生活も8ヶ月を過ぎた。はじめて授業に出た日、ほっとんどなに言ってるんだかわからず顔面蒼白だったけど、少しずつマシになってくる。いまだに全然貢献できないけど、慣れてくるとちょっと手を抜くところを憶えてきたり、授業中に別の課題をやったりするようになる。
ほかの留学生も同じようで、人によってはだんだんいまいる場所がコンフォートゾーンになってきて成長が遅くなってきた・・・というようなことも時々聞く。
人は慣れる生き物だ。どんなに刺激的で毎日が旅行のように発見に満ちている環境でも必ず慣れ、向上心ある人ほど物足りなさを感じたりする。でもこの「コンフォートゾーン抜け出なくちゃ病」というのは気をつけなくてはいけないのも事実だ。
例えば職場で、入社1年目の新入社員が、8ヶ月過ぎて「いやー最近自分のいる環境がコンフォートゾーンだなと思ってて」とか言ってたら間違いなく何言ってんだお前と諭されるだろう。コンフォートかどうかというのは自分の置かれた環境の見方に大きく左右されるわけで、自分はいまぬるま湯だ、違う場所のほうが刺激と発見に満ちているはずというのは甘えで、青い鳥探し症候群のひとつの症状かもしれない。50%の時間を現状のタスクを回すことに使い、もう50%で新しいチャレンジを自分で創りだすようなサイクルを作りださなくてはいけない。
でもこの境目がとても難しい。まだここでチャレンジできることがあるはず、と思い続けていると次に飛び込むチャンスを見逃したりするかもしれない。自分がいまできることの延長でチャレンジし続けるのか、非連続的な世界に飛び込むのか。そこには正解ない。でも常々自問したい。
僕も実は色々な人から「MBAなんていってなにするの?日本にいて会社に100%専念するほうがよっぽどチャレンジングなんじゃないの?甘えてんじゃないの?」と言われた。一理あるかもしれない。が、この手のMBAは意味があるのか議論には終わりがないし、だからこそ自分はいまいる環境を100%活かしきっているのか、と鼓舞できるのも事実だ。
最後に米ヤフーCEOのマリッサ姉さんの言葉を引用したい。在宅ワークを否定したり、Google流超高学歴採用路線を驀進して毎日ニュースを騒がせている彼女。(引用元:How Marissa Mayer writes her own rules)
“I always did something I was a little not ready to do,” she said last year while speaking on her best decisions in a talk with NPR Correspondent Laura Sydell. “That feeling at the end of the day, where you’re like, ‘what have I gotten myself into?’ I realized that sometimes when you have that feeling and you push through it, something really great happens.”
私はいつも、ちょっと背伸びしなくちゃいけないことにトライしてきた。毎日の終わりに「なんでこんなところに迷い込んでしまったんだろう・・・」と思いながらもそれでももがいていると、なにか凄いところに辿り着いちゃってるよのね。